スッキリした部屋で暮らしたい、ミニマルで軽快な暮らしをしたい、シンプルライフを満喫したい。
そんな風に願う奥様が、私の周りにもたくさんいます。その中に方は、「家族がモノを出しっ放しにすること」に頭を悩ませている方もおられます。
シンプルに暮らしたいと願うということは、『思考や精神(マインド)をシンプルにしたい』ということと同義語になります。
それなのに、このようなお悩みと日々向き合わねばならないなら、本人のマインドに混沌とした影を落とし込んでしまいかねません。
それは私にとっても同じこと。
でもあるとき、「なぜあの人は、片付けなくても平気なのか?」という問題は、感覚や脳の使い方によるものだと知って、少しホッとしたことがあります。
相手の行動の理由を少しでも理解できると、ストレスが減りますよね。今日はそのことをシェアしたいと思います。
<<移転しました>>
「なぜ?なぜできない?ポイッと入れるだけの簡単な動作なのに?」
今朝もリビングに行って、最初に目に飛び込んできたものを見て、頭の中でそうつぶやきました。
ダイニングの椅子の上に、チャコールグレーの塊を発見したのです。
その正体は...丸く塊になった、脱ぎ捨てられた『靴下』です。
丸くクシャッとなっているから、どこをつまんで二階の脱衣所まで運んだらいいのか?と悩むので、たいていの場合は発見後もしばらくは「そこ」に放置されたままになっているのです。
いざ片付けるぞ!となるとき、私は「家族から離れ外国からはるばるやってきたメイドさん」になった気分に。
昔は、いちいちこんな風にテンションを下げていたものです。
そんなある日、『人によって優位な感覚』がある、というセオリーに出会いました。このことを知った後、だいぶストレスを減らすことができたのです。
私とは違う感覚をメインに使っているのだな、と頭で理解できたから。
人は五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)を使って、ものごとを理解し記憶していきます。
このうち、「視覚」「聴覚」「触覚(体感覚)」の3つを主に使って学習したことをアウトプットしていくそうです。
片付けなくても平気な人は、視覚的なことがほとんど気にならないタイプなのです。
妹は耳から学習する聞き取り名人
学生の頃、勉強するときどんなやり方が得意でしたか!?
「集まって勉強しよう!」と誘われることがありましたが、私はこれが超苦手。みんなでワイワイやっていても、まったく頭に入っていきません。
どちらかというと、色分けを工夫したノートを何度も見たり、表にして一目で全体像がわかるようにしたり、教科書を読んだり、一人で目で見て勉強する方が効率よく学べたのです。
私の妹は、テスト前でも寝転びながらマンガ本を読んでいました。だけど成績はトップで良い学校に進学しました。
「ねぇ、どうして勉強しなのに成績だけいいの?」と聞いてみたら、『授業中100%先生の話に耳を傾けているからだよ』という返答が帰ってきました。
先生が話していることを集中して聴いていると、全てが頭の中に入っていって記憶として保存できるというのです。
「後から勉強するのが面倒くさいから、そうしてるんだよ」と、妹は教えてくれました(笑。楽をしたいから授業中に必死に集中するのだと聞いて、なんだか笑っちゃいました。私にはできない技です。
私は『視覚』を主に使って学ぶタイプです。
妹は『聴覚』を優位に使っているタイプ。
靴下をまん丸にして椅子の上に置いた家人は『体感覚(触覚)』がメインだったのです。
(ちなみに、“書いて覚える” のは体を使うことなので体感覚タイプの人が好みます。視覚タイプはどちらかというと、書いたものを見て覚えるの感じです。)
優位な学習感覚によって、不快なことが違ってくる
私が、モノが散らかっていることをストレスに感じてしまうのは、『視覚タイプ』優勢だからなんですね。
目で見えてるところがゴチャゴチャになっていたり、美しくないとき、嫌だな〜と不快に感じてしまうのです。
『体感覚タイプ』優勢である家人は、身体で感じることに “不快感” があると耐えられません。
・ゴワゴワな素材の洋服を着る
・体にピッタリ張り付くようなパンツ
・硬すぎるバッグを持ち歩く
・満員電車で人がピタッとくっついてくる
・人工香料などケミカルな匂いがする
このような体感覚を感じることが大嫌いなので、これらのことは絶対に我慢しません。
だけど、視覚的な感覚は優勢ではないため、目で見るゴチャゴチャはまったく気にならないのです。
要するに、視覚的にゴチャゴチャさせたいために靴下を丸めて置いているのではなく、ゴチャゴチャでも気にならないからそのままになっている、ということになります。
「認識がそうなっている」ってことですね。
だらしないからそうなってると言うより、認識ができてないからなのです。ならば改善は可能ってことですね!
相手のタイプ、自分のタイプを知る
もしもあなたが、片付けたくない旦那さまをお持ちで、自分としてはスッキリと暮らしたいと望んでいる場合、相手がどのタイプの感覚を主に使うのか知っておくと便利です。
現在は、ネット上にさまざまな情報が転がっている時代ですから、このことに関しても「どの感覚に優位性があるか?のテスト」なるものが、いくつかあります。
ただ、無料だからなのか、結果が信憑性にかけるものがほとんどです。間違った答えが出てくることが多いので注意してください。
そのかわり、以下のことを観察してみてください。
・わりと早口にいろいろなことを話す
・頭の中のイメージを元に話すので文脈が怪しいことがある
・手を動かしながら喋り言い間違えも多い
・一定のテンポで物語のように話す
・記憶した言葉を元に話すのでちゃんとした文章で話す
・手を動かさず落ち着いて話す。
・言葉数が少なめでゆったり話す。
・どっしり構えていて説得力がある
・身振り手振りがゆっくりだが大きい
どれか、当てはまるものがありましたか!?
もちろん、私たちは全部の感覚を駆使しながら生きています。
なので、「どれか一つ優勢なものがあって、さらに他の感覚も使っている」ということになります。
家族みんなで、お互いにどの感覚を優位に使ってるか?を話し合うことは、とってもいいことです。
お互いに、今まで腹を立てていた小さなことが、気にならなくなるかもしれません。
感覚の優位性は個性です
学習する能力を高めたいなら、これら全部の感覚を使うようにしていくことが得策です。
すべての感覚を使うことで、学習やインプットの効率がアップします。
先ほど書いた、それぞれのタイプ別の特徴を見るとわかるように、アウトプットするときに、より「感覚タイプ」が顕著に現れます。
『記憶』しているものが、イメージ(視覚)が主なのか、話し言葉(聴覚)が主なのか、やったこと体験したこと(体感覚)が主なのか、によってアウトプットとして表現するときに違いが出るのですよね。
それが個性として現れているのだなぁと思うと、それぞれの個性を大切にしたくなってきますよね。
それはさておき.....
私は、『体感覚タイプ』である主人が快適に家で過ごせるように、身体に触れるもの(例えばシーツやタオルや衣服)に「心地よさ」を感じられるように工夫したり、化学薬品やケミカルの匂いがしないものを使うようにしています。
そう言うと、まるで優しい奥様のように感じますが、本音をいえば「だからさぁ、私のイヤがることもせんといてくれ!」と、打算しているのでございます。
あなたのご家庭では、どんな個性がどんな風に混じり合う暮らしをしていますか!?